2019/09/20 Rewrite
糖質は摂ってもいいんだ。
糖質はなぜ甘いのか?
それは人類に必要な成分だからです。
だからむやみに糖質を制限すると様々な影響が出てきます。
注意が必要なのは急激な血糖値の上昇です。
上手な糖質の摂り方が今話題になっています
ダイエットや健康に砂糖やお菓子は大敵という現代では常識ともいえる認識に反して逆に糖質は必要であるとする「スローカロリ」ーという考え方が現在注目されています。
確かに砂糖やお菓子は血糖値の維持や、やダイエットには良いことはありません。
ただ極端に糖質を減らすと筋肉がエネルギー不足とな脂肪が燃焼する前に筋肉自体が自らエネルギーとなり脂肪痩せではなく筋肉痩せに陥ってしまうことが考えらます。
そうなると今度は基礎代謝量が落ちるために血糖値が上がったり、脂肪がたまったりする危険があるのです。
そこで糖質は何が何でもカットするという考えから、上手にゆっくりと摂取するという試み、「スローカロリー」と呼ばれる食習慣が広まりつつあります。
ファーストフードはファーストカロリー
ファーストフードはスローカロリーの対極にある代表的なファーストカロリーでしょう。
ファーストフードのファーストは「最初」という意味ではありません。速いという意味です。
速く食べられて、速く消化し、速く吸収する。ファーストカロリーの代表的なものですね。おまけに速くお腹がへる。
ファーストフードでもスローカロリーは可能です。糖質は食物繊維と一緒に摂ると吸収が穏やかになり急激な血糖値の上昇を抑えられます。
最近は難消化デキストリンという水溶性食物繊維の入ったお茶などもコンビニで手に入ります。
ハンバーガーなどを食べる時はこんなお茶と一緒に召し上がってみてはどうでしょう。
しかし、外食で牛丼屋さんにペットボトルを持ち込むこともできないでしょう。
そんな時には粉末の難消化デキストリンが薬局などに売っていますので外食の際はそういうものを常に携帯しておくのもスローカロリーに適った食習慣です。
スローカロリーとファーストカロリーをグラフで見ると次のようになります。
食事の時に食物繊維のある野菜などから食べ始め、次に肉などの蛋白質や脂質、最後にご飯という風に食べる順番を工夫することもスローカロリーを実現できます。
ファーストカロリーで糖質を速く吸収させると、単位時間の吸収量が大きく(グラフの山が高い)吸収の時間が短くなります。つまり血糖値が急激に上がるためインスリンが大量に分泌され、急激に上がった血糖を余剰な血糖とみなし、脂肪細胞へ脂肪として取り込みます。吸収の時間が短いとすぐお腹が減ることになります。
一方スローカロリーとしてゆっくり吸収されると単位時間の吸収量が減る(グラフの山が低い)かわりに長い時間吸収が続きます。インスリンの分泌は緩やかになり血糖を余剰なものとみなさないので脂肪細胞に脂肪を取り込まなくなります。また長く少しづつ吸収することで空腹感が起こりにくく、間食などをしなくても過ごせるようになります。
食物繊維を先に摂る。という食習慣でスローカロリーは実現可能ですが、また糖の種類によってもスローカロリーは実現可能です。
コーヒー、紅茶にまた、料理に使う砂糖は上白糖や、グラニュー糖です。
上白糖やグラニュー糖はスクロース(ショ糖)といいます。
糖質の種類
糖質は大きく分けて 単糖類、小糖類、多糖類と3つの種類があります。
単糖類とはそれ以上加水分解されない一番小さな単位の糖の分子です。
ヒトが腸で吸収できるのは単糖類だけです。
主な単糖類には
●グルコース(ブドウ糖)
●ガラクトース(脳糖)
●フルクトース(果糖)
などがあります。
小糖類には2糖類とオリゴ糖があります。
2糖類は単糖が二つくっついた糖で代表的なものには
●マルトース(麦芽糖)=ガラクトース分子×2
●ラクトース(乳糖)=グルコース分子+ガラクトース分子
●スクロース(ショ糖)=グルコース分子+フルクトース分子
2糖類は消化酵素で簡単に単糖に加水分解され腸で吸収されます。
オリゴ糖は3糖以上の小糖類をいいます。
ヒトはオリゴ糖を分解する酵素を持っていません。
ですからオリゴ糖は消化されず大腸に行き吸収はされません。
大腸に行ったオリゴ糖はビフィズス菌などのエサになります。
オリゴ糖は甘味としては二糖類に若干劣るものの十分その役を果たしその上吸収されないので血糖値を上げることもなく、しかもビフィズス菌を増やして腸内環境を整えるという素晴らしい糖なのです。
日常で上白糖やグラニュー糖を使う代わりにオリゴ糖を使えばそれは十分スローカロリー的食生活になります。
食べ物自体にも吸収の速いものと遅いものがあります。
グリセミックインデックスはスローカロリーの指標になる
GI値という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
グリセミックインデックスの略なのですがこれはその食べ物に含まれる炭水化物が糖に分解されて吸収されるまでのスピードを表した指数です。
つまり血糖値をどのぐらい上げるかという指数にもなってきます。
グルコース(ブドウ糖)を100とした時のそれぞれの食べ物の吸収スピードを表しています。
下の表は主な食品のGI値を表したものです。
今までの食生活と置き換えられる食品があるはずです。
GI値のより低いものを選んで食べることがスローカロリーの食生活と言えるでしょう。