病院関係でも試行錯誤
糖尿病患者のお出かけには高性能マスクが必須です。
ウレタンマスクやガーゼマスクよりもできるだけ感染リスクを抑えるマスクを使用するべきです。
その理由は新型コロナウイルスによる感染で重症化リスクの筆頭とされる肥満や糖尿病。
自覚のある人はそれなりの感染予防をしておられると思います。
マスクも50枚500円程度のマスクよりある程度の高性能なマスクをするに越したことはありません。
自宅にいるときはそんな必要はないでしょうか、一旦外出するとなるとどこで感染飛沫に遭遇するかわかりません。
しかし高性能マスクとなると問題はその価格です。
1枚150円から200円は覚悟しなければならないでしょう。
毎日取り換えるとしても月に5000円近くもマスクに費やすことになります。
ましてや医療機関となると従事者全員が高性能マスクを毎日使い捨てすることにはかなりの出費を強いられることになり何とか再生使用できないかと試行錯誤が行われているようです。
初期のころはコロナウイルスがマスク上で5日以内に死滅することから従事者一人につき5枚のマスクを配布し、毎日取り換え5日経ったものから再使用していくということも行われたようです。
しかしN95の特性であるポリプロピレンの帯電による、静電気吸着効果でウイルスをろ過するためN95マスクは時間とともに帯電が失われると著しくマスクとしての機能が失われることになります。
つまりポロプロピレン不織布のろ過性能の原理は静電気の効果が大きいということです。
下敷きを服でこすって髪の毛を逆立てる遊びをした方もおられると思いますが、まさにそれと同じ原理なのです。
ですからポリプロピレンの帯電は時間とともに失われることを考えるとN95マスクの使いまわしにも限度があるということです。
静電気発生装置で帯電を復活させる。
N95のマスクとしての特性はポリプロピレンの帯電による静電吸着効果ですので一般的な滅菌処理(アルコールの噴霧、洗浄、煮沸、オートクレーブ、紫外線消毒)では静電効果が失われてしまうので不可能とされています。
一方、米食品医薬品局(FDA)は過酸化水素低温プラズマ滅菌器(滅菌チャンバー内にマスクを置き、過酸化水素ガスをチャンバー内に送りこんで滅菌する方法)で2回までのN95マスクの再生を認めています。
つまり、2回以上はやはり静電効果が失われマスクとして能力が落ちてしまうのでしょう。
そこで静電気を利用したN95マスクの帯電復活装置も開発されているようです。
オゾンガスはコロナウイルスに有効
静電効果は復活できなくても2回までなら滅菌によって再生可能なN95マスクですが実はオゾンガスがコロナウイルスを不活性化することが最近の研究で明らかになりました。
奈良県立医大の研究では次のようにレポートされてます。
米食品医薬品局(FDA)の推奨する過酸化水素低温プラズマ滅菌器による滅菌は一般消費にはなかなかできないことです。
しかしこれがオゾンガスで可能になるとなると一般消費者でもできる可能性がぐっと大きくなります。
自然界にあっても森林など空気がおいしいと感じられる空間ではオゾンが0.05~0.1ppm存在します。
日本産業衛生学会では人体に影響を与えないオゾンの濃度を0.1ppm以下と定められています。
アマゾンでオゾン発生器と検索すると比較的安価で販売されています。
ちなみに私は下のものを購入しました。
商品説明から
オゾン脱臭、除菌効果抜群
活性酸素(オゾン)発生機はオゾンのもつ強い殺菌力で、菌やウィルス、悪臭を元から分解し空気を清浄します。 オゾンを発生させると周辺を効果的に滅菌し、ウイルスの伝播を避け家族の健康維持に役立ちます。オゾンは99.99%滅菌し、その能力は抗生物質の600倍、紫外線の3000倍と言われています。
この商品は充電式になっていますのでコードの取り回しに気を使わなくていいです。
繰り返しモードで一回スイッチを入れると10分間稼働するようになっています。
オゾンの発生は5mg/hとなっています。
これが重要な情報になります。
これを使ってマスク再生機を作っていきます。
自作でマスク再生機を作る
オゾンの安全性
安全なオゾン濃度が0.1ppmと決められています。
しかしこれは呼吸する空間での話で密閉された空間の中で高濃度のオゾンを発生させてもは外にいる人体には影響はありません。
またオゾンは残留性がなく、反応後はただの酸素に戻ってしまうだけなのです。
コロナ不活性化に必要なオゾン濃度
オゾン発生器でN95マスク再生機を自作するにはコロナウイルスに対してどのくらいのオゾン濃度が必要なのかを知らなければなりません。
前出の広島県立医科大学の実験によるとステンレスプレートの上という実験ですが6ppmで50分の曝露で99.99%のコロナウイルスが不活性化したとあります。
この値を参考にこれ以上の濃度でマスクをオゾンに暴露させるものを作ります。
実際に作ってみる
必要なものはオゾン発生器とそれをマスクとともに入れるケースです。
濃度を計算しやすいように容量が1リットルの透明容器を用意します。
これは100均で適当なものが見つかります。
構造は簡単です。
1リットルの容器に上記のオゾン発生器を入れるだけです。
オゾン濃度の計算
オゾン1ppmとは0.002mg/Lということです。
つまり1リットル中に0.002mgのオゾンが存在するということです。
購入したオゾン発生器は5mg/hのオゾンが発生します。
つまりこのケースのふたを閉めて10分稼働させると0.83mg/Lつまりケースの中は415ppmのオゾン濃度になるわけです。
415ppmというオゾン濃度は大変危険な濃度です。
しかしオゾン濃度は時間とともに下がっていき、ほぼ2時間ほどで人体に影響のない程度まで下がります。
密閉空間ですので蓋を開けて直接オゾンに暴露されない限り危険性はないと思われます。
奈良県立医科大学の研究で6ppmで50分の曝露で99.99%のコロナウイルスが不活性化とありますので400ppmであれば完全に滅菌できると思われます。
オゾン発生器を稼働して10分後に発生器を停止し1時間も放置すれば完全にコロナウイルスは不活性化しているものと考えられます。
オゾンは不織布やゴム部分を劣化させる
オゾンガスは強力な酸化作用でゴム部分や不織布自体の構造劣化をもたらします。
その程度は私にはわかりませんが、マスク再生は米食品医薬品局(FDA)の推奨するように2回までが限界のように思われます。
この、マスク再生機の製作はあくまで私の個人的な実験を書いたものであります。
実際使用していますが、再生直後のマスクはとてもオゾン臭くとても装着に耐えません。
マスク繊維の中にオゾンが残留している可能性もありますので再生後はいつも丸1日放置した後使うようにしています。
それでも若干のオゾン臭はします。
実際再生されているのか検証はできませんが未だコロナに感染していないところがせめてもの証明かもしれません。
もし、同じようにマスクを再生してみようという方はあくまでも個人の責任において行ってください。
この記事はいかなる医療機関や公的機関の実証を受けたわけではありません。
あくまで個人の見解です。